『WEST』の運動療育について
運動療育とは
発達障害を抱える児童を対象にした運動療育という療法があります。運動して身体の感覚をつかみ、精神面に反映させることを「運動療育」といいます。
成長発達段階の子供が身体を動かすことは必須過程で、発達障害を抱えた児童に対する療育方法です。1人より団体行動で行うと、社会性や協調性の部分が成長します。
昔と比べると、外で活動できるスペースが減ったことで身体を動かす子供が減少傾向です。
それが想像力低下、コミュ力低下につながっており深刻な問題となっています。
安心を優先した環境での療育
運動療育を実施するうえで、「お子さんが安心できる環境下」かつ「お子さんたちが受け入れやすいコミュニケーション」は必須条件です。
条件をクリアし「遊び」を取り入れた運動療育プログラムでお子さんの成長を促します。
これらを複数人で実施すると集団行動へ馴染むことにつながり、お子さん自身や親子生活の質を向上させることに結び付きます。
療育プログラムについて
室内運動療育
室内運動療育ではコーディネーショントレーニングと呼ばれる療育があります。
これはボール・マット・リングなどを使った神経系を刺激し機能向上を促すものです。
身体・心・脳には「遊び」を通した運動の刺激が必要です。これが自発的に物事を考えることにつながります。
最大10名の仲間と一緒に遊ぶ中で発生するルール「順番を守る」「安全に遊ぶ」といった
集団行動に必要な能力の発達を促すことにもつながります。
こちらの療育では、子供たち1人1人に合わせた目標を設定しています。
目標達成までに小さな成功体験を積み重ねることで、「ニガテ」「失敗」への耐性をつけます。
療育内容の一例として、日常生活とイメージが結び付きやすいもの(新聞紙やペットボトル)
を使った遊びがあります。
コーディネーショントレーニングについて
人は「座る」「立つ」「歩く」「投げる」といった基本的な動きがあります。
これらは物心もつかない小さなころから反復練習で身につくもので、今は無意識でも動かせるはずです。
こうした無意識下の動きに上記のコーディネーショントレーニングを加えて、
専門的な動きが要求されるスポーツの動きを訓練し7つの能力を体得します。
これらは放課後デイサービス業界で採用されている理論です。
下記に7つの能力と概要説明を紹介しています。
「目」と「耳」で感じ取った情報を自身の動きで表現することを指します。
視覚・聴覚から情報を得るスポーツは多くあるので、動きの基礎といっても大げさではありません。
不安定な体勢でバランスを保ち続けることにくわえ、崩れた体勢を自力で立て直す力を指します。
筋肉および身体の各関節を連結させて動かす能力です。
速力、腕力といった膂力の力加減やスピード加減で動きをスムーズにします。
かけごえや、笛・ブザーなど音の合図に対し、適切なタイミング・速度で反応できるかといった能力です。
そのあとに筋感覚や触覚の反応にもつながっているかも含みます。
突然の状況変化に求められる動きへ迷わず切り替えられる能力です。サッカーでのフェイントが該当します。
自分がどの位置にいるか、相手やラインやボールを関連づけて認識し、自分の動きの変化をコントロールする力です。
手足や頭の動きを微調整するとき、視覚情報の処理速度を高め、道具を繊細に扱う能力です。
野球で例えると、飛んでくるボールをバットで打ち返す動きが当てはまります。